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 SNSの呼びかけで届いたブルーシートなどの支援物資を近隣に配り、温かい食事を振る舞う。行政の支援だけに頼れないなか、被災地では住民同士の助け合いが広がっている。いまだ台風15号による被害が目立つ房総半島の千葉県鋸南(きょなん)町で、日常生活を取り戻そうとする人たちを取材した。

 「行政からの支援が届かないなか、助かっている」。鋸南町の岩井袋地区に住む自営業の磯崎裕也さん(37)は話す。木造2階建ての自宅は台風で瓦が飛ばされ、室内は水浸しになった。車庫はなくなり、車は数十メートル飛ばされた。

 漁港を囲むように立つ百数十戸の民家のほとんどは屋根瓦が飛ばされ、3階部分が無くなった住宅も。磯崎さん宅は水道は使えるが、停電は続いている。食事はカップ麺などでしのいでいる状況だ。

 そんな磯崎さんら地区の住民に、屋根を覆うブルーシートなどを提供したのが、近くの南房総市久枝の「福原建築」だった。台風が上陸した9日、「屋根が壊れた。助けてほしい」などという電話が100件を超えた。専務の福原巧太さん(33)は10日朝、フェイスブックで支援を呼びかけた。

 すると、県内や近県からブルーシートやロープ、土囊(どのう)、即席麺、菓子、紙おむつなどが次々と寄せられ始めた。自ら車で都内から運んできた人もいた。福原さん家族に近所の人たちも加わって仕分けし、社員と地元の若者たちが希望者に配っている。

 福原さんによると、ブルーシートは住宅1軒につき4、5枚は必要になる。福原さんは「ブルーシートや重しになる土囊は全く足りない。再び雨が降って、被災者が困らないようにさらに支援をお願いしたい」。

 鋸南町のスポーツ合宿所「サンセットブリーズ保田(ほた)」は11日から3日間、カレーライスや豚汁、おにぎりを被災した住民たちに提供した。

 岩井袋地区に住む社員の疋田真…

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