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 長引く停電、断水解消後も飲めない水……。台風15号で大きな被害を受けた千葉県の被災者に、疲労の色が増している。15日夜には県内に雨が降り始め、翌朝にかけて激しく降るとの予報も出た。16日で台風直撃から1週間。復旧作業もままならない中、屋根を吹き飛ばされた住民は荒天への備えに追われた。

 房総半島の南端にある千葉県館山市富崎地区では、15日夜も停電が続いていた。

 「1週間経っても電気はこないし、電話も通じない。何も変わらないよ」。地区の役員を務める豊崎悦朗さん(70)は話す。支援物資の弁当やおにぎりでしのぐ日々。衣類は浴槽にためた水で足踏みして洗う。「ガスと水があって助かったが、やっぱり不安でぐっすり眠れない」。夜中に何度も目覚めてしまう。「もう限界だな」とつぶやいた。

 坂道に約440世帯が軒を連ねる漁村。古い家屋が多く、瓦や屋根が吹き飛ばされる被害が目立つ。

 青木千代子さん(68)宅は倉庫の屋根が飛ばされ、室内が水浸しになった。「中がなかなか乾かずカビが生えそう。車も傷だらけになってしまった」。地区の公民館長、勢見勝美さん(76)は「市も県も国も、対応が遅すぎる。被害がひどいところほど、後回しになっている」と憤る。

 地区に数カ所あるゴミの集積場は、粉々に割れた瓦やトタン板が山積みだ。住民の多くは高齢者で、自力での修理も難しい。この日朝に重機や作業員が入り、本格的ながれきの撤去や補修が始まったばかりだ。

 停電で町内放送も使えない。支援物資の配布や炊き出しの時間は、地元の寺が所有するスピーカー付きの軽トラックが知らせて回る。日が暮れると、港で夕涼みをしていた人たちも家に戻り、あたりは暗闇に包まれる。食卓を照らすのは、電池式のランタンやロウソクの明かりだ。

 車がある人は連日、30分ほどかけて、携帯電話の電波が通じる市街地へ出て、家族や友人と連絡をとっているという。

 給水が始まったものの、満足に…

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