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 スペインで再選挙の可能性が高まっている。サンチェス首相率いる社会労働党(中道左派)が少数与党のため、4月の総選挙以降、組閣できずにいるためだ。首相指名期限の9月23日を控えても政党間の交渉はまとまっておらず、4年間で4度目の選挙が現実味を帯びつつある。

 スペインでは選挙後、政党間交渉を経て国王が首相候補を下院に推挙する仕組みだが、サンチェス氏が支持を得られる見通しは立っていない。国王のフェリペ6世は16日、憲法の手続きに沿って、各党党首からの意見聴取を開始。17日にはサンチェス氏ら主要政党党首と面会する。

 組閣が行き詰まっている理由は、第1党の社会労働党と、左派政党ポデモスによる政権樹立協議が難航していることだ。ポデモスは重要閣僚のポストを求めてきたが、政権の乗っ取りを恐れたサンチェス氏は拒否。代わりに、法案の採決で協力してもらう閣外協力を打診しているが、溝が埋まっていない。

 7月25日に下院で行われたサンチェス氏の首相指名投票は、ポデモスが棄権に回ったため否決され、現在も暫定政権が続く。9月に入ってから行われた両党間協議も決裂し、残り1週間で合意できるかは不透明だ。再選挙の際の投票日は、11月10日の見通しだ。

 スペインでは2015年末の総選挙の後も、当時の与党の国民党(中道右派)が過半数を割って組閣できず、再選挙になった。(パリ=疋田多揚)