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 かつては「末は博士か、大臣か」とたたえられました。博士号は学位の最高位で、専攻した分野を研究する高い能力があることを国際的に証明します。ただ、博士号の取得を目指す大学院の博士課程の学生たちはいま、大きな不安を抱えています。博士になっても必ずしも恵まれない経済状況などが一因のようです。

 四年制大学を卒業すれば学士号、さらに2年間の大学院の修士課程を修了すれば修士号を取得できます。一方、博士号は原則、大学卒業後に大学院で計5年間、勉強と研究を続けて論文が審査を通るとようやく取得でき、学歴社会の「エリート」とも言えます。

 博士課程の大学院生は日本の研究を引っ張る原動力でもあります。2010年の文部科学省などの調査によると、博士課程の学生は、専門誌などに発表された論文の約2割で筆頭著者でした。引用されることが多い有名な論文に限っても約16%を占めます。

 しかし、取得後の将来は必ずしも明るくありません。社会人学生や留学生を除く博士課程の学生の進路調査(12年度)では、就職したのは66・9%。アルバイトなどが8・7%で、「不詳・死亡」も8%いました。就職した人も3割強は非正規雇用です。

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