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 日本銀行は19日の金融政策決定会合で、大規模な金融緩和の「現状維持」を決めた。会合後の公表文では「海外経済の減速の動きが続き、下ぶれリスクが高まりつつある」とし、「より注意が必要な情勢になりつつある」と指摘。10月の次回会合で経済・物価動向を点検し、追加緩和の是非を検討する。

 金融機関から預かるお金の一部につけるマイナス金利は「年0・1%」、長期金利の誘導目標を「ゼロ%程度」で据え置く。長短金利操作と、今の低金利を「少なくとも2020年春ごろまで」維持するとした「先行きの指針(フォワードガイダンス)」は、政策委員9人(総裁・副総裁2人・審議委員6人)のうち7人の賛成多数で現状のままとした。原田泰、片岡剛士の両審議委員は反対した。

 欧州中央銀行(ECB)が量的緩和の再開を決めたのに続き、米連邦準備制度理事会(FRB)が追加利下げに踏み切った。日銀も7月会合の決定文で「躊躇(ちゅうちょ)なく、追加的な金融緩和措置を講じる」と明記。緩和に向けて「かなり前向きになった」(黒田東彦〈はるひこ〉総裁)と表明していたため、今回の会合での判断が注目されていた。

 こうした海外の動きを日銀が今回静観した背景には、海外経済の持ち直しが遅れて輸出が減る一方で、国内経済は堅調なことがある。FRBやECBの緩和の動きを受けても、極端な円高に向かっておらず、国内経済の動向を見極める余裕が生まれている。黒田総裁が午後に記者会見し、判断の理由などを説明する。(湯地正裕)