政府は18日、天皇陛下の即位を国内外に宣言する10月22日の「即位礼正殿(せいでん)の儀」の細目を了承した。陛下は玉座の高御座(たかみくら)に立ち、首相ら三権の長が仰ぎ見る形で万歳三唱する。憲法が定める国民主権や政教分離の原則に反するとの指摘が前回からあるが、式典委員会(委員長=安倍晋三首相)で再検討されることなく、前例踏襲となった。

 首相官邸で18日に開いた式典委員会で了承した。近く閣議決定する。即位礼正殿の儀は憲法が定める国事行為として、皇居・宮殿の松の間で行う。細目によると、陛下が高御座に昇った後、皇位のしるしとされる剣と璽(じ)などが案(あん)という机上に置かれる。陛下の「おことば」と首相の祝辞「寿詞(よごと)」の後、首相が万歳三唱して参列者が唱和する。

 宮内庁によると、陛下が立つ高御座と、首相が立つ松の間の床の高さの差は約1・3メートル。憲法学者の横田耕一・九大名誉教授は「神話に根ざした高御座や三種の神器の剣璽は、天皇が神の子孫だという正統性を示すもので、天皇の地位は国民の総意に基づくと定めた憲法1条に反する。天皇が国民の上位にあるような立ち位置も、国民主権原則に反する」と批判している。

 これに対し政府は、都道府県知事らの参列を合憲とした最高裁判例などを根拠に前例踏襲を決めた。近藤正春内閣法制局長官は同日の委員会で「即位礼正殿の儀はもとより宗教上の儀式としての性格を有するものではない。歴史上、伝統的皇位継承儀式で用いられ、皇位と結びついた古式ゆかしい調度品として伝承されてきた高御座から天皇陛下がおことばを述べることは、憲法との関係において問題ない」と強調した。

 同儀式は10月22日午後1時から。前回は外国の元首や駐日大使を含む約2200人が参列した。今回は天皇陛下の姿が参列者に見えるよう、皇居内の会場に42~200インチのモニターを計30台設置する。

 終了後の午後3時半から即位を披露するパレード「祝賀御列(おんれつ)の儀」がある。台風など荒天時は、パレードは26日に行う。

 賓客をもてなす祝宴「饗宴(きょうえん)の儀」は22、25、29、31日に開かれる。(二階堂友紀)