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 老朽化に伴う岩手医科大付属病院の移転作業が21日午前、始まった。現在の盛岡市から、9キロ離れた岩手県矢巾町の新病院まで、入院患者114人を1日で搬送する大移動となる。医師や看護師のほか、消防隊員や自衛隊員も加わり、約70台の救急車や自衛隊の車両などで移送する。

 搬送は午前8時ごろから始まり、患者を乗せた車両が次々と新しい病院に向かった。盛岡の病院には約10台の救急車が待機。「気をつけて」。医師や看護師が患者をストレッチャーに乗せて慎重に車両まで運んでいた。別の出入り口では、迷彩服姿の自衛隊員が患者に付き添いながら、赤十字のマークが描かれた自衛隊車両に搬送していた。

 重症患者を乗せた車両は時速20キロで走行するなど患者の容体に応じた搬送方法をとっており、作業は夕方までかかる見込み。

 新病棟は地上11階で、病床数は1千床。東日本大震災で被災した子どもたちの「こころのケア」のための病棟や、がんによる痛みなどを和らげる緩和ケア病棟などが新設され、東北地方の医療の中核を担う。(中山直樹、緒方雄大)