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 東京電力福島第一原発事故をめぐり、旧経営陣3人が業務上過失致死傷罪で強制起訴された裁判の判決が、19日午後1時15分から言い渡される。東京地裁前には、傍聴券の受け付けが締め切られる午前11時45分までに、835人が列を作った。事故で影響を受けた人たちもいた。

 水戸市の菅野正克さん(75)は「自ら判決を聞きたい」と列に並んだ。父・健蔵さんは2011年3月の原発事故当時、福島県大熊町の双葉病院に入院していた。だが数日間、病院で待機を余儀なくされ、その後は避難所や病院を転々。3カ月後の6月、99歳で亡くなった。

 「証拠は十分そろっているのではないか。裁判官には、一般市民の感覚のまっとうな判決を望みます」

 福島県会津若松市出身で、今は東京に住む工藤悦子さん(65)は、17年の初公判から15回以上は傍聴してきたという。「自分の目で裁判を見なきゃと思い足を運んできた。勇気を持って真実を語ってくれた人たちがいる一方、被告人たちは『知らない、関係ない』と繰り返してきた。今日は人間としてちゃんとした言葉を聞きたい」と語気を強めた。

 川崎市多摩区の柳北典子さん(72)も公判の度に足を運んでいるという。「あれだけ多くの人を路頭に迷わせておいて、何も知らなかったではすまない。3人には責任を取ってほしい」と話した。(小手川太朗、飯沼優仁)