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 沖縄県の石垣島中央部に陸上自衛隊を配備する計画をめぐり、石垣市の市民50人が19日、市自治基本条例に基づき、市に計画の賛否を問う住民投票を実施するよう求める訴訟を那覇地裁に起こした。原告の代理人弁護士によると、住民投票の実施を求める行政訴訟は異例。

 原告は昨年12月、地方自治法に基づいて中山義隆市長に住民投票条例制定を直接請求した「石垣市住民投票を求める会」のメンバーら。有効署名1万4263筆(有権者の4割超)を集めて住民投票の実施を請求したが、市議会は2月、約1カ月後に駐屯地の造成工事を控えていたことなどから「時機を逸している」として条例案を否決した。

 訴状によると、市の自治基本条例は「有権者の4分の1以上の連署をもって、市長に対して住民投票の実施を請求できる」「市長は請求があったときは所定の手続きを経て住民投票を実施しなければならない」と定めている。議会の否決後、会はこの規定をもとに市側に実施を求めてきたが、市側が「議会が否決して署名の効力は消滅した」と拒否したため提訴に踏み切ったという。

 県庁で記者会見した会の金城龍太郎代表は「署名した市民の気持ちを無駄にしたくない。可能性が少しでもあるならかけてみたい」と話した。市側は「訴状を確認しておらずコメントできない」としている。(伊藤和行)