温暖化進むと…要支援者が倍増、30年後に2億人

ワシントン=香取啓介
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 国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)は19日、地球温暖化が進むと、世界で関連災害が増え、2050年には人道支援が必要な人が倍増するとの報告書を発表した。一方で、直ちに対策を取れば現在の1割の数まで減らせるとしている。

 「不作為の代償」と題された報告書では、国連やベルギーにある災害疫学研究センター(CRED)の災害データベースのほか、IFRC独自の統計を使って、将来の洪水や干ばつ、台風、森林火災によって影響を受ける人の数と人道支援に必要な額を調べた。

 それによると、温暖化が進んだ50年には人道支援が必要な人の数が、年間最大で現在の約2倍にあたる2億人に達する。支援額は30年までに年間200億ドル(約2兆1600億円)に上るという。

 一方、現在の段階から温室効果ガスを減らしたり、早めの人道支援活動をしたりすることで、要支援者は50年には現在の10分の1にあたる1千万人まで減らせるとしている。IFRCのフランチェスコ・ロッカ会長は「気候変動の影響は、世界で最も弱い人たちに向かう。直ちに行動すれば、将来激化する苦痛や膨らむ人道支援コストを避けることができる」と話した。(ワシントン=香取啓介)