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患者を生きる・眠る「認知症の介護」(3)

 アルツハイマー型認知症の母(86)の介護によるストレスで、神奈川県の女性(59)は眠りにも影響が出ていた。昨年9月から月1回、心療内科を受診するようになった。医師は、介護施設に母を入居させることを勧めた。

 一緒に暮らし、最期まで面倒を見る――。それが自分の務めだと思っていた女性は、その言葉に気持ちが揺れた。「母と離れたらどんなに楽になるだろうか?」「でも、そんなことはできない」

 女性の体調を心配する夫や長男、妹からも、「介護者が倒れたら誰が面倒をみるのか。早く施設に入れるべきだ」と言われた。だが、なかなか決心がつかなかった。

 2019年になると、母の生活は昼夜が逆転した。トイレは日に50回を超え、夜中に水が流れる音で、女性は睡眠が妨げられた。起きている時は、母につきまとわれて、何度も同じことを尋ねられた。特に、翌日がデイサービスに行く日か否かが、母の最大の関心事だった。

 「明日はデイ?」「何時に起き…

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