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 東京都青梅市が2017年4月に発注した道路工事を巡り、刑法の談合罪に問われた青梅建設業協会の酒井政修(まさみち)元会長(63)に、東京地裁立川支部は20日、無罪(求刑罰金100万円)の判決を言い渡した。野口佳子裁判長は「公正な価格を害する目的はなかった」と述べた。

 判決は、問題となった工事は採算性が低く赤字になる可能性もあったとし、元会長が「積極的な受注意欲を持っていたとはいえない」と指摘。そのうえで、元会長が他の業者に入札への参加の有無を尋ねたのは談合のためではなく、業界会長の立場から「入札が不調になると市に迷惑がかかると考えていたからだ」と結論づけた。

 元会長は初公判で起訴内容を認めていたが、その後、保釈されて否認に転じた。逮捕後、起訴内容を認めるまで約80日間にわたり勾留されたという。判決後、都内で会見した元会長は「体力の限界で仕方なく認めた。典型的な人質司法だ」と批判した。

 東京地検立川支部の長谷川保支部長は「判決内容を十分検討して、適切に対処したい」とコメントした。(田中紳顕)