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 史上最大の作戦と呼ばれ、第2次世界大戦の流れを変えたノルマンディー上陸作戦。米英などの連合国軍が15万人以上の兵士をナチス・ドイツが占領していた仏沿岸部に上陸させ、解放に導いた戦いだ。作戦から75年が経った今年6月、上陸の舞台となったフランスでは、米国のトランプ大統領や参戦した元兵士を招いた記念式典が開かれた。

 だが、私は疑問に思っていたことがあった。作戦の前後に、連合軍はこの地方におびただしい空爆を浴びせた。住民からすれば、いわば「味方」から攻撃され、近しい人を失った人もいるはずだ。市民にとって、「勝利」「解放」と喜べる戦いだったのだろうか。上陸作戦を地上で生き抜いた人々に会いに行った。

 仏北西部ウィストルアムに暮らす、デジレ・ダジョンラマールさん(87)。今月18日、自宅を訪ねると、玄関で「ここは海風が強いでしょう」と迎えてくれた。海からは数百メートル。1944年当時、12歳だったダジョンラマールさんが母や祖母と暮らしていた家だ。中に招くと、さっそく万年筆で書かれた上陸当時の日記を見せてくれた。

 「6月6日 未明から海沿いや…

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