脳腫瘍からの実戦復帰かなわず 阪神・横田慎太郎が引退

辻隆徳
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 プロ野球阪神の横田慎太郎外野手(24)が22日、兵庫県西宮市内で会見を開き、今季限りでの現役引退を表明した。2017年2月に脳腫瘍(しゅよう)が判明し、治療生活に。球団は同年9月に寛解したと発表し、18年からは育成選手としてリハビリに励んでいたが、実戦復帰はかなわず、ユニホームを脱ぐ決断をした。今後については未定。

 会見の冒頭、横田は「自分で決めた決断でありますので、全く後悔はありません」とまっすぐ前を見つめて語った。引退を決断した理由については「目の方が大きい。自分の打った打球もまったく見えず、投手が投げたボールも二重に見えた。続けるのは厳しいと思い、決断しました」と語った。

 横田は入団3年目の16年に開幕戦でスタメンに抜擢(ばってき)された。ただ、印象に残った出来事にこの試合を挙げつつも、「病気になって2年半もがいて、苦しんだこともすごくいい思い出です」と振り返った。2軍の本拠がある鳴尾浜で、かつて背負った24番のグッズを掲げながら応援してくれたファンには「手紙をいただいたり、試合に出ていないのに毎日応援したりしてくれた。感謝の気持ちでいっぱいです」と語った。

 谷本球団本部長は引退試合について「試合に出るために彼は努力してきた。調整でき次第発表できたらと思います」と話した。

 横田は鹿児島実高から13年秋のドラフト2位で阪神に入団。走攻守そろった大型外野手として、期待されていた。1軍出場は16年のみ。(辻隆徳)

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