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 インドネシア当局によると、東部のパプア州で23日、市民らによる大規模な抗議デモや暴動が起き、市民の少なくとも25人が死亡、92人が負傷した。

 国家警察によると、同州のジャヤプラとワメナで同日、地元政府の建物が破壊されたり、道路に火が付けられたりする暴動が起きた。鎮圧にあたった国軍や警察との衝突もあり、ジャヤプラでは兵士1人が死亡し、警官6人が負傷した。

 発端は「パプア出身ではない高校教師が、パプアの生徒に『サル』と暴言を吐いた」とのネット上で出回った情報だという。警察は「偽情報と確認した」と説明し、ジャヤプラでは、暴動に関与した疑いで大学生733人を取り調べた。

 独立運動が続く同州と西パプア州では8月19日ごろから、地元住民と政府側との衝突が各地で相次ぎ、死傷者が出ている。国内第2の都市スラバヤで、兵士がパプア出身の学生に「サル」と暴言を吐いた動画が拡散し、人種差別にあたるとの抗議に発展した。政府は関係者の逮捕や現地での通信制限で事態の収拾を図ってきたが、再び衝突が再燃した形だ。(ジャカルタ=野上英文