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 国連総会にあわせてニューヨークを訪問しているスウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥンベリさん(16)ら12カ国の少年少女16人が23日、国連子どもの権利委員会に救済を申し立てた。「気候危機は子どものたちの権利の危機だ」と訴えている。

 8~17歳の16人は申立書で「産業革命以前に比べて(世界の平均)気温は1・1度上昇し、地球は壊滅的な結果をもたらす転換点に近づいている。これは事前に予測できていたことだ」と主張。「子どもは肉体的かつ精神的に、気候危機による脅威に最もさらされやすく、大人たちよりも大きく、長期にわたる負担がかかる」としている。

 16人は「子どもの苦痛に値段はつけられない」として、金銭的な補償は求めていない。ただ、アルゼンチン、ブラジル、ドイツ、フランス、トルコの5カ国に対し、気候危機に関する法律や政策を見直し、最大限の努力をするよう要請している。この5カ国は個人や集団による委員会への直接の申し立てを認める議定書を批准しているうえ、「長年気候変動対策に消極的だった」という。日本や米国は議定書を批准していない。委員会は今後、受理するかどうかを決め、必要に応じて勧告などを行う。

 グレタさんは会見で「子どもの権利条約ができて30年、世界のリーダーたちは私たちの権利を守るという約束を破り続けてきた」と訴えた。会見は国連で開かれた気候行動サミットでの演説直後に開かれた。質問が集中するとグレタさんは「できれば他の子に聞いて」と答え、演説の感想を尋ねた記者に対しては「ここはそのための場ではない」と述べた。(ニューヨーク=藤原学思)