【動画】フィリピンから成田空港に向かう星野路実容疑者=島崎周撮影(映像の一部を加工しています)
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 人気漫画を無断で掲載していた海賊版サイト「漫画村」をめぐる著作権法違反事件で、福岡県警は24日、サイトの運営者とみられる星野路実(ろみ)容疑者(27)を著作権法違反の疑いで逮捕し、発表した。「弁護士に話してから決める」と認否を留保しているという。

 サイバー犯罪対策課によると、星野容疑者は東京都の飲食店従業員藤崎孝太(26)とイベントコンパニオン伊藤志穂(24)の両被告=同法違反の罪で公判中=や、住所不定の無職安達亙(わたる)被告(38)=同法違反の罪で起訴=と共謀。2017年5月29日ごろ、集英社の著作物である漫画「ワンピース」の866話の画像ファイルを漫画村のサーバーに保存し、誰でもダウンロードして閲覧できるようにして著作権を侵害した疑いがある。

 星野容疑者は漫画村の運営者だったとされ、17年4月以降、藤崎、伊藤両被告に直接指示を出し、両被告や安達被告に報酬を支払っていたとみられる。福岡県警が同法違反の疑いで逮捕状を取り、行方を追っていた。7月7日、滞在先のフィリピンで入国管理局に拘束され、9月24日に日本に強制送還された。

 事件をめぐっては、17年5月に出版社が福岡県警に被害を相談。集英社を含む複数の出版社から出された告訴状を同県警などが受理し、捜査を進めていた。

 漫画村は16年1月に開設され、18年4月に閉鎖した。人気コミックや漫画雑誌などを無断で掲載し、その総数は5万~7万点とみられる。コンテンツ海外流通促進機構の集計によると、17年9月~18年2月で延べ約6億2千万人が閲覧し、うち日本国内からの接続が9割以上を占めていた。被害額は約3200億円に上ると試算されている。

 18年4月には、政府が海賊版サイトへの緊急対策として、通信事業者(プロバイダー)が特定のサイトの接続を遮断する「ブロッキング」(接続遮断)先の一つとして名指しした。(島崎周、棚橋咲月)

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海賊版サイト「漫画村」をめぐる動き

2016年1月 「漫画村」が開設

17年5月 講談社が福岡など複数の県警に著作権法違反の疑いで容疑者不詳で刑事告訴

18年4月 政府が海賊版サイトへの緊急対策で、「漫画村」など3サイトについてプロバイダーに事実上の接続遮断を要請

同 「漫画村」が閉鎖される

5月 星野路実容疑者がフィリピンに出国

19年7月7日 星野容疑者をフィリピンで拘束

7月10日 「漫画村」に人気漫画を違法にアップロードしたとして、同法違反の疑いで福岡県警が男女2人を逮捕。同31日に再逮捕

8月10日 福岡県警が男を逮捕。9月2日に再逮捕

9月24日 福岡県警が日本に強制送還された星野容疑者を逮捕