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 台風15号による住宅被害で、国土交通省などは24日、国の支援制度の対象から外れる一部損壊について、自治体向けの支援を拡充すると発表した。自治体が設ける修理費補助金の9割を国が特例的に負担する。被害が大きい千葉県を対象とし、他の都県については今後検討する。

 総務省消防庁と千葉県によると、24日時点の住宅被害は1都7県で計1万4788棟。このうち一部損壊は1万3151棟で、千葉県内が1万1413棟に上る。国の被災者生活再建支援法と災害救助法に基づく住宅再建支援策の対象は、いずれも半壊以上に限られるため、支援の拡充を求める声があがっていた。

 発表によると、一部損壊とされた住宅向けに自治体が設ける補助制度の半額を、国交省が「防災・安全交付金」で助成する。6月の山形県沖地震でもこの枠組みによる支援が行われたが、今回はさらに残りの8割を総務省が特別交付税で負担することで、全体の9割の財源を国が賄う。被災世帯への支給額は今後、自治体が詰めるが、修理費の2割程度が目安という。

 また、内閣府は、住宅の被害を自治体が認定する際、台風後に降った雨の影響も考慮するよう自治体に通知した。一部損壊とみなされるケースでも、屋根が壊れて浸水した雨で住めなくなった場合は半壊としたり、屋根の大部分が壊れていれば全壊や大規模半壊と認定したりするなど弾力的に運用する。

 ただ、今回はあくまで「被害が大きかった」(国交省)ことに伴う特例措置で、今後の災害で適用されるかは決まっていない。赤羽一嘉国土交通相は24日の閣議後会見で、一部損壊に対する国の恒久的な支援制度のあり方を問われ「政府内で議論が行われることは当然だと思っている。よりよい制度をつくっていくことが大事だ」と述べた。

 館山市の金丸謙一市長は「被災された方々の生活再建には、9割を占める『一部損壊』の住宅再建をいかに支援するかが重要となってくる。その中で、これまで支援の対象となっていない一部損壊の屋根の修理費などに対して、自治体支援額の9割を国が支援するということは、館山市にとっては大変ありがたいこと」とコメントした。(渡辺洋介、金山隆之介)