児玉清の一言、胸に刺さった日 中江有里「同志でした」
河村克兵
映像の世界で活躍する傍ら、本好きで知られ、自ら小説も書く俳優の中江有里さん(45)。本に関わる仕事が増えていく中、迷いを抱いていた心を見透かしたのは、「読書家の俳優」の先達でもある、あの名司会者だった。
一人で動く姿に共感
24歳のとき、所属事務所を離れて独立。雑誌のコンテストで優勝したのを機に、15歳で芸能界に飛び込んだ後は、事務所から示される仕事を次々にこなしてきた。だが、報道番組の仕事をしたとき「社会を知らなさすぎると実感」し、レールをおりるなら早いほうがいいと決断した。
2004年、NHK・BS2の書評番組「週刊ブックレビュー」で、メイン司会の俳優、児玉清さんと共演することになった。児玉さんも30代で東宝を出て、フリーになりテレビなどに活動の幅を広げた。マネジャーをつけず、よく一人で行動していた。仕事場に一人で来て、一人で帰っていく。その姿を見て、他人に頼らず一人で立っていたいと思ってきた自分も「これでいいんだ」と自信をもてた。
年の差はちょうど40歳。
物心ついたころからテレビで…
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