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 砂などに多く含まれる白い物質「非結晶性シリカ」と、黒い物質「タンニン酸鉄」を使い、多彩な色をつくり出す手法を名古屋大のチームが開発した。人体に害はないといい、チームは安価な染料の材料になると期待している。

 チームは、南米などに生息するチョウ「モルフォチョウ」の羽根が、青い光を散乱することによって青く見える仕組みに着目した。髪の毛の直径の1千分の1ほどの大きさの球状の非結晶性シリカに、タンニン酸鉄をコーティング。球の大きさによって散乱する色が異なり、直径220ナノメートルでは青色に、直径250ナノメートルでは緑色に、直径290ナノメートルでは赤色になった。さらに、様々な大きさの球を混ぜることで、多様な色ができたという。

 従来の染料には重金属や発がん性物質が含まれるものがあり、安全な代替品が求められている。研究チームの竹岡敬和・名大准教授(コロイド科学)は「非結晶性シリカもタンニン酸鉄も、食品添加物やお歯黒などに使われてきた。多彩な色が安くつくれるようになる」と話している。

 米国の化学会が発行する専門誌に論文(https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acssuschemeng.9b03165別ウインドウで開きます)が掲載された。(木村俊介)