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 ドイツの古代の複数の墓から見つかった吸い口のついた変わった形の土器が哺乳瓶であることを、英独の研究チームが突き止めた。土器から家畜の乳の成分が見つかった。研究チームは離乳時の補助食として子どもに与えたのではないかとみている。26日付の英科学誌ネイチャーに論文を発表した。

 欧州では吸い口の付いた土器が新石器時代の紀元前5千年以降、出土している。吸い飲みのような形や、動物をかたどった土器など変わった形をしているが、これまで使い道がはっきりわかっていなかった。

 研究チームは0~6歳の子どもの墓から見つかった三つの土器を分析。一つは、紀元前1200~800年ごろの青銅器時代のもので、残りの二つは、紀元前800~450年ごろの鉄器時代のものだった。

 土器に付着していた成分を調べたところ、二つの土器から牛や羊など反芻(はんすう)動物のものとみられる乳の脂肪分が検出され、残りの一つには別の種の動物の乳成分が含まれていた。

 こうした動物の乳は子どもに与えられていたとみられ、研究チームは「子どもの離乳期を早め、母親が次の子どもを産みやすくなるなど、家畜の乳が欧州の人口増加に影響したと考えられる」としている。

 研究成果は、ネイチャー電子版(https://doi.org/10.1038/s41586-019-1572-x別ウインドウで開きます)に掲載された。(杉本崇)