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 付け人に暴力を振るい、大相撲秋場所を休場するなど謹慎していた十両・貴ノ富士(22)が25日、スポーツ庁に上申書を提出した。上申書の中では、問題を調査している日本相撲協会のコンプライアンス委員会と師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)から引退を勧告されている、と主張しており、適切な措置を求めている。また、24日に協会に対し、寛大な処分を訴える要望書を提出したことも明らかにした。

 これに対し、取材に応じた協会関係者は「規定上の引退勧告(処分)は理事会ですることで、コンプライアンス委員会に権限はない」として貴ノ富士の主張を否定した。

 協会のこれまでの調査によると、貴ノ富士は8月31日、稽古後に風呂場で付け人の序二段力士に暴行した。協会に対する要望書では「加害者への懲戒は、組織のガバナンスの改善につながらない」「懲戒は(中略)単なる社会制裁であってはならない」などとして、寛大な処分を求めている。

 貴ノ富士は貴公俊(たかよしとし)のしこ名だった昨年春場所で、別の付け人を殴る事件を起こして出場停止処分を受けており、今後は厳しい処分が検討される。協会は昨年12月、力士の暴力行為に対する処分基準を決めており、大関から十両は、出場停止1場所を基準に内容、情状、番付などを考慮して懲戒処分が出される。

 この問題に絡み、貴ノ富士の双子の弟である幕内貴源治(22)についても、部屋の力士への指導に問題があったとして減俸処分が検討されている。