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 「週刊新潮」の記事で名誉を傷つけられたとして、福岡県内の男性が出版元の新潮社に慰謝料など220万円を求めた訴訟の判決が26日、福岡地裁であった。立川毅裁判長は男性の訴えを一部認め、新潮社に55万円の支払いを命じた。

 訴えたのは2014年に福岡女子大を受験しようとしたが、性別を理由に願書を受理されなかった30代の男性。15年に「法の下の平等を定めた憲法に違反する」と福岡地裁に訴えを起こし、その後取り下げた。

 判決によると、問題となったのは15年1月29日に発売された週刊新潮の記事。架空の「S・P・I特派員 ヤン・デンマン」名義で「女子大に入りたい男」とのタイトルで掲載された。

 判決は、記事中の「そんなに小遣いが欲しいなら歌舞伎役者みたいに体を売ればいいじゃない。そういう経験がゲイの肥やしになるんだから」という部分を「社会通念上許容される限度を越える侮辱行為に当たる」と認定。立川裁判長は「名誉感情を侵害する不法行為が成立する」とした。

 週刊新潮編集部は取材に対し、「意外な結論に驚いている。判決文を精査した上で控訴を検討する」とコメントした。(角詠之)