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 ノーベル文学賞の発表が10日に迫る。賞を選考するスウェーデン・アカデミー関係者のスキャンダルを受けて見送りになった昨年分と合わせ、2年分が発表される。選考体制が刷新され、選考傾向にどう影響を及ぼすか注目される。

 アカデミーを巡っては2017年、アカデミー会員の夫で、自らもアカデミーから資金提供を受けて文化施設を運営し、文化界に強い影響力があった男性にレイプ疑惑が浮上。さらに男性が発表前に文学賞の受賞者を把握し、外部に漏らした疑いも報じられた。

 性被害に声を上げる「#MeToo」運動の流れから発覚したスキャンダルに世論は猛反発。ところが男性の妻や親しい人物が力を持っていたため、アカデミーは甘い対応に終始した。これに反発した「改革派」と目される4人が辞任。アカデミー会員(定数18人)に空席が生まれ、賞の発表どころではなくなった。

 失墜した信用を取り戻すため、アカデミーは今年から選考体制を刷新。これまでは一部のアカデミー会員だけで選考してきたが、今年からは会員4人に、非会員の作家や文芸批評家など5人を外部選考委員として加えた計9人で選考することを決めた。

【動画】ノーベル文学賞が10月10日、発表される。今回、受賞が有力視される日本の作家は?

 外部選考委員には、20代の女性ジャーナリストもいる。アカデミー会員で選考委員の一人であるアンデルス・オルソンさんは、外部選考委員の選定について「選考委員の若返りを優先事項に、ジェンダーバランスや質にも留意した」と語る。少なくとも20年までこの体制を踏襲し、成果を査定したうえで体制を再編するかどうか議論するという。

 オルソンさんによると、例年は5人の最終候補者に絞った「ショートリスト」から1人を選出するが、今年はショートリストに8人が名を連ねており、ここから2人を選ぶという。

 現地のジャーナリストのデューク雪子さんによると、外部選考委員は国内で好意的に受け止められているという。「みな優れた作家や批評家らで、様々な言語領域に深い造詣(ぞうけい)がある。世界で最も重要な文学賞を与えるのに申し分ない」。ただ、5人とも欧州文学の専門家で、非欧州圏への目配りがやや手薄いとも指摘する。

 「文学の分野において理念をも…

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