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 兵庫県に全国でも珍しい木製ハンガーの専門メーカーがある。豊岡市の中田工芸。1946(昭和21)年に創業した。上質な木製ハンガーづくりにこだわり、服をきれいにかけたい、と個人客が買い求める「主役」に押し上げた。高価なものは数万円するが、贈り物としても支持され、今では各地の百貨店に自社製品が並ぶ。

 走るホテルの異名を持つJR西日本の豪華寝台列車「トワイライトエクスプレス瑞風(みずかぜ)」。16室ある客室のクローゼットにはドレス、シャツ、ジャケットと用途別の木製ハンガーがかかっている。襟元には瑞風のロゴマーク。2017年の運行開始から中田工芸が提供している高級ハンガーだ。JR西の担当者は「瑞風での旅を一層優雅に演出してくれると考えた」。

 中田工芸では、ハンガーの材料に欧州産ブナ材を使う。電動のこぎりでハンガーの形に切り、手触りの良い曲線が出るまでサンドペーパーで磨く。塗装やフックの装着を含めると数十の工程を経て完成する。工場には、これまで手がけた6千以上の木型と9千種類を超す色のサンプルが保管されている。

 終戦を境に洋服の需要が増える…

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