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 池波正太郎ら名だたる作家と仕事をした挿絵画家、中一弥(1911~2015)が、新1万円札の顔となる実業家、渋沢栄一を描いた絵が見つかった。9日から津市の三重県総合文化センターで始まる「津西地区 ふれあい創作展」に特別出品される。

 中は大阪府生まれ。綿密な時代考証に裏打ちされた情感に富む作風で知られた。デビューして80年余り、吉川英治や山本周五郎、藤沢周平、そして自身の三男の逢坂剛さんら多くの作家の歴史・時代小説に絵を描き続けた。「中さんの絵は色っぽい」と評した池波の「鬼平犯科帳」などが代表作になった。00年に津市の長男祐一郎さん(84)宅に移住して介護されながら仕事をした。15年に104歳で亡くなった。

 今回出品される絵「在りし日の渋沢栄一」は今年7月、祐一郎さんの妻、貞子さん(84)が津市内にあるアトリエで偶然見つけた。和装の渋沢と、渋沢が設立に関わった第一国立銀行が端正な筆致で描かれている。貞子さんは「おじいさんが亡くなって何年も経つので、びっくりしました」。

 中は、城山三郎が1971年1…

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