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 夫婦同姓を定めた民法の規定が「法の下の平等」を保障した憲法に違反するかが争われた訴訟の判決で、東京地裁は30日、違憲ではないとして原告側の請求を棄却した。品田幸男裁判長は、規定を合憲とした2015年の最高裁判決以降の社会情勢について「夫婦別姓の議論は高まっているが、規定が違憲といえるような事情の変化は認められない」と判断した。

 訴えていたのは東京弁護士会の出口裕規弁護士と妻で、同姓を強いられたなどとして国に慰謝料計10円の支払いを求めていた。夫婦別姓を巡る訴訟では、15年12月に最高裁大法廷が「社会に定着しており、家族の姓を一つに定めることには合理性がある」との判断を示していた。

 判決によると、夫妻は18年に再婚。妻は夫の「出口」姓に改めたが、妻の連れ子2人は離婚時の条件で元夫の姓を使い続けている。2人は将来、妻の旧姓に改めることを希望しているため、夫婦別姓制度が導入されなければ希望がかなえられないと主張。「最高裁判決は連れ子のいる再婚夫婦の事情を考慮していない」と訴えていた。

 判決はこの点についても「連れ子のいる再婚夫婦が考慮されていないわけではない」との見解を示した。(新屋絵理)