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 絶滅が心配されるベンガルトラの最大の生息地の一つで、インドとバングラデシュの国境地帯にあるマングローブが、気候変動による海面上昇の打撃を受けている。50年後にはベンガルトラが姿を消してしまう恐れがあるという。(シュンドルボン=奈良部健)

 野生生物の宝庫と言われ、ベンガル語で「美しい森」を意味するシュンドルボン。青森県とほぼ同じ総面積、約1万平方キロメートルのマングローブは世界最大級で、ガンジス川下流のデルタ地帯にある。数千の川や入り江が複雑に入り組む。

 海水の混じった汽水がマングローブの生育に適し、ベンガルトラのほか、ワニや鹿など様々な生物が生息する。インド、バングラデシュの国立公園になっていて、主要部分は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界自然遺産に登録されている。

 だが、約100の島からなる現地を訪れると、豊かだったはずの自然環境は変わり果てていた。岸辺の植物は消え、泥が積み上がっている。高さ2メートルほどの急ごしらえの堤防も、少しずつ浸食されている。海面上昇が進んでいるのだ。

 「年間約550ヘクタールの土…

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