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 2027年の開業を目指すリニア中央新幹線の静岡工区が着工できずにいる問題で、国土交通省と静岡県、JR東海の幹部が31日、国交省で会談した。県が懸念する、河川などへの影響の問題の解決に向けて3者協議の場を国主導で立ち上げる方針を確認した。話し合いの進め方について合意文書をとりまとめ、正式に協議を始める。

 この日は、静岡県の難波喬司副知事とJR東海の宇野護副社長が国交省を訪れ、水嶋智鉄道局長と約30分間会談した。

 速やかに工事を始めたいJR東海に対し、静岡県側は南アルプスを通るトンネル工事で大井川の流量が減ることなどを懸念、工事に同意していない。国交省はこれまで当事者による解決を求めていたが、議論が平行線をたどる中で方針を修正。24日に藤田耕三事務次官が川勝平太知事を訪ね、議論の整理に積極的に関与していく考えを伝えた。

 国交省の江口秀二技術審議官は今後の協議について、「論点が絞られつつある一方、(県とJRで意見の)食い違いもある。そういった意味で中立的な国が入って議論を進めることが大事だと考えている」と話した。(贄川俊