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 がん細胞が出すにおいに引きつけられる線虫の習性を利用した、がん検査の実証実験が今月から始まる。福岡県久留米市と小郡市が健康診断で採取した市職員の尿を、バイオベンチャー「HIROTSU(ヒロツ)バイオサイエンス」に提供する。同社は来年1月からの実用化をめざすという。

 がん検査に導入されるのは同社の「N―NOSE(ノーズ)」という診断技術。

 線虫は土壌などに生息する体長1ミリほどの生物で、仲間には寄生虫のアニサキスなどがいる。においをかぎ分ける高い能力を持ち、がん患者の尿に反応して近づいていく性質がある。

 においでがんを見分けるのに犬を使う研究もあるが、線虫なら事前の訓練も不要で、飼育コストも安く済む。線虫を使ったがんの検査方法の実用化をめざし、九州大の助教だった広津崇亮(たかあき)社長が2016年に同社を設立。県や久留米市などは、地元での医療産業の育成を目的に同社の支援を続けてきたという。

 広津社長によると、1滴の尿で…

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