【いきもの目線】エゾモモンガ@札幌市円山動物園=2019年9月27日、竹谷俊之撮影
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360度動画「いきもの目線」

 丸っこい体に大きな瞳。見つめられると、思わずほっこりしてしまう。北海道の森林に生息するエゾモモンガで、夜の森を滑空し、樹間を移動することから「森の忍者」とも呼ばれる。9月下旬、秋の訪れを感じる札幌市円山動物園で、360度動画の撮影をした。

 開園前の午前9時過ぎ。8匹のエゾモモンガが暮らす飼育展示場はひっそりと静まり返っている。よく見ると、木や巣箱に数センチほどの穴が空いている。エゾモモンガの巣穴で、灰色の毛に覆われた愛らしい顔がひょっこり出てくる瞬間を撮影したい、と思っていたら「いつ出てきてもおかしくないですよ」と飼育担当の大澤夏生さん(34)。慌てて準備を始めて数分後、その瞬間が訪れ、何とか撮影に間に合った(メイキング動画でお楽しみください)。

 野菜や果物を入れた器の中央に360度カメラを固定。器を展示場に設置すると、3匹のエゾモモンガが集まってきた。尾を背負っているような「尾かつぎポーズ」に、小さな手でエサを持ち、もぐもぐと食べている。その姿に来園者からは「かわいい」「癒やされる」など歓声が上がった。

【動画】エゾモモンガのメイキング動画=竹谷俊之撮影

 大澤さんによると、エゾモモンガはリスの仲間で、手足の間にある飛膜を広げて高い木の上から滑空し、素早く隣の木へと移動する。アカゲラなどが掘った穴を利用し、カラスや猛禽(もうきん)類などの天敵に狙われないよう夜に活動する。札幌市内の森林でも野生のエゾモモンガを見かけることもあるが、人目に触れることは少ないという。大澤さんは「園では日中、巣から出てこないことが多いので、午前中か夕方がオススメです」。

 滑空する動物にムササビがいる。見分け方の一つとして体の大きさがモモンガは体長約20センチ、ムササビは約50センチ。滑空する姿がモモンガは「空飛ぶハンカチ」、ムササビは「空飛ぶ座布団」といわれている。(竹谷俊之)