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 イラクの首都バグダッドなどで政府の汚職や失業に抗議するデモが起き、治安部隊と衝突するなどして1日からの2日間で9人が死亡、数百人が負傷した。地元メディアなどが伝えた。2017年末に過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討完了を宣言したイラクだが、復興が思うように進まず、国民の不満が高まっている。

 地元メディアやAP通信などによると、1千人規模のデモは1日にバグダッド中心部のタハリール広場で、SNSでの呼びかけによって始まったという。治安部隊が催涙ガスや放水で応酬すると、一部がタイヤやゴミに火を放つなどして暴徒化。治安部隊が実弾を使ったとの情報もある。デモは南部ナシリヤなどにも広がり、一部で夜間外出禁止令も出ている。

 昨年10月にアブドルマハディ首相が就任してから最大規模とみられ、対応を誤れば再び国内が混乱に陥る恐れもある。現地ではツイッターやフェイスブックなどのSNSが遮断されている模様だ。

 イラクはIS掃討作戦終了を宣言したものの、テロが散発的に起きている。行政サービスが行き届かず、若者を中心に失業率も高い。政府の汚職に対する不満も根強く、昨夏も南部バスラなどで大規模なデモが起きている。(ドバイ=高野裕介)