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 青森県黒石市の陶芸家今井理桂(りけい)さん(71)が22年かけて昨年末に完成させた全長103メートルの登り窯が、世界最長の登り窯としてギネス世界記録に認定された。認定証を受け取った今井さんは「長い時間がかかったが、一生懸命やってきてよかった」と笑顔で喜びを語った。

 登り窯は今井さんが黒石市豊岡の傾斜地に「津軽烏城(うじょう)焼 三筋(みすじ)工房」を構えた1996年から作り始め、最終的に52の焼成室を階段状に連ねて昨年12月20日に完成させた。今年1月にギネス記録への登録を申請。8月9日に証人2人が立ち会って測量した結果、「全長103・59メートル」がギネス記録に認定された。

 今月2日に公式認定証が工房に届き、3日に報道各社の取材に応じた今井さんは「この道に入ったからには、誰もたいたことのない窯で作品を焼きたいと、採算を考えずに作った窯。ギネス記録に認定され、プレッシャーも感じるが、この窯で世界一の焼き物を作りたい」と意欲を語った。

 同工房は釉薬(ゆうやく)を使わず、薪の灰が様々な模様と色合いを生む「自然釉」で知られる。窯全体を使って作品を焼くのは2021年6月になる見込みで、今井さんは「世界最長の窯で究極の自然釉を生み出したい」と話している。工房は18~20日、「烏城焼陶器まつり」を開き、登り窯の下部4室で今夏焼いた作品などを展示販売する。(佐藤孝之)