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 世界で活躍し、日本でも人気のピアニスト、アリス・紗良・オットさん(31)は、今年2月、難病の「多発性硬化症」と診断されたことを公式ホームページで公表しました。一時は将来の不安にさいなまれたオットさんでしたが、闘病を経た今の演奏は、「音色が明るくなった」と評されるそうです。そこに至るまでに何があったのでしょうか。

拡大する写真・図版ピアニストのアリス・紗良・オットさん=山本和生撮影

――若手ピアニストとして嘱望されるなかの発病でした。ショックが大きかったのでは?

 昨年秋、日本ツアー中にだるさを感じ、ドイツに帰国後の独奏会の途中で、左半身のしびれを感じました。急に手が言うことを聞いてくれなくなり、中断せざるを得なかった。とても怖かったです。

 受診すると、原因は過労だと言われた。でもその後も、視野がぼやけ、歩行障害が出てきたので、大学病院にすぐに入院。医師から、難病「多発性硬化症」の疑いを指摘されました。最終診断を待つ1カ月半の間は、すごく長く感じて、つらかったです。

 音楽家なので、同じ病で42歳で亡くなった天才チェロ奏者のジャクリーヌ・デュ・プレさん(1945~87年)のことが頭に浮かびました。「動けなくなって、ピアノも弾けなくなるのか」と想像しました。

 これまで音楽と仕事に夢中になり、自分を追い込みがちな部分がありました。体力は無限大で、心に体がついてくると思っていました。検査続きの毎日が続き、先が見えない中で、自分の世界が崩れ、恐怖と絶望感に襲われました。

偶然見てしまった母のメールに…

――どうやって乗り越えたのですか?

 不安を感じる間もないほど勉強…

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