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 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で、26日に準決勝を控えるニュージーランド(NZ)。3連覇を目指すその戦いぶりとともに注目を集める試合前の踊り「ハカ」が、戦前に日本で披露されたときのものとみられる写真が見つかった。持ち主は第2次世界大戦中も両国の友好を願い続けた男性だった。

 黒っぽいジャージーを着た選手が横一列に並び、手を前に掲げている。写真は1936年に来日したNZ大学選抜(NZU)の一行のものだ。NZのラグビー代表が来日したのは初めてで、先住民マオリ伝統の儀式がルーツの「ハカ」が日本で初披露されたときのものとみられる。

 見つけたのは、兵庫県西宮市の藤村琇子(しゅうこ)さん(79)。9月21日、朝日新聞夕刊でW杯開幕に合わせて掲載された写真に目がとまった。58年に来日したNZ選手のハカが写っていた。

 「もっと古いのがあったはず」。寝室に保管していた父の遺品のファイルを手に取ると、この写真が1枚、はらりと床に落ちた。生前、父から「NZの先住民の踊りの写真」と聞かされたものだった。「不思議。父が『見てくれ』と言ったよう」

 藤村さんの父、川瀬勇さん(1908~99年)は、31年から牧草地の研究のためNZの大学に留学した。当時、NZをよく知る日本人は珍しかった。帰国後の36年1~2月、来日したNZUの案内役を任され、試合があった東京・明治神宮や大阪・花園の球技場に同行した。この写真はその際の資料の中から出てきたという。「(選手に)すき焼きを食べさせたら、絶対に砂糖を入れさせなくてね。参ったよ」。笑いながら思い出を語っていた父を、藤村さんは覚えている。

 30年代、日本は国際連盟を脱退し、欧米列強との対立を強めたが、日本ラグビーにとっては海外との交流に積極的な時代だった。32年のカナダ代表、34年の豪州大学選抜に続き、来日したNZU。日本ラグビー協会の「日本ラグビーフットボール史」には、「黒衣の使者」は前2チームより「1ランク上」と記されている。

 当時の朝日新聞は「全国ラグビ…

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