開けると響く、茶筒スピーカー パナソニックと開化堂

中島嘉克
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 パナソニックは4日、京都市にある手作り茶筒の老舗「開化堂」と共同開発したスピーカー「響筒(きょうづつ)」を11月8日に100台限定で売り出すと発表した。真鍮(しんちゅう)製の茶筒にスピーカーを取り付けた。ふたを開けて音楽を楽しめる新たな「体験」ができるという。

 響筒はワイヤレススピーカーとなっていて、スマートフォンなどと無線で接続できる。開化堂の職人がふたをゆっくりと閉じるように調整したことで、スピーカーの音も静かに消えていくという。響筒の希望小売価格は税別30万円。開化堂6代目の八木隆裕社長(44)は「茶筒は使い込むことでいい色になっていく。次の世代に渡したいと思ってもらえるものができた」と話す。

 パナソニックは4年前から、京都の伝統工芸の技術や美しさを取り入れ、次世代の家電を研究するプロジェクト「京都家電ラボ」を進めている。温度を制御する木製とっくりや、LEDを竹と一緒に編み込んだ照明などの試作品をつくってきたが、商品化は響筒が初めてだ。30台分は5日から先行予約を始める。問い合わせは開化堂(075・351・5788)。(中島嘉克)

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