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 国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が中止になった問題で、愛知県の大村秀章知事は4日、名古屋市の河村たかし市長から出ていた公開質問状に対し、「増加する仕事量を限られたマンパワーで対応しており、現状では一同大変疲弊している」などとして、回答を先延ばしする文書を公表した。

 河村氏は9月20日、大村氏に対し、企画展で展示された昭和天皇を含む肖像群が燃える映像作品への見解など計7項目を速やかに書面で回答するよう求める公開質問状を送付。2日には督促状を出し、4日までに回答がなければ、市の負担金の支払いの保留を検討する考えを示していた。

 大村氏が4日に河村氏にあてた文書では、有識者による県の検証委員会がまとめた中間報告で、「質問にも広くお答えしている」と指摘。その上で、10月14日の芸術祭の会期末まで安全に運営できるように関係者が頑張っていることを挙げ、「大変疲弊しております」と記し、「できるだけ早く回答させていただきたいと存じます」として、理解を求めた。

 企画展は、8月1日から始まり、慰安婦を表現した少女像などを展示。テロ予告などを含む抗議が殺到し、「来場客が安心して鑑賞できない恐れがある」などとして3日で中止となった。大村氏は一定の条件が整えば、企画展を再開する意向を表明しており、6~8日での再開を視野に調整が続いている。(岩尾真宏)