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 ラグビー・ワールドカップ(W杯)を戦う日本の新たなリーダーは、この夏に代表デビューを果たしたばかりだ。南アフリカ出身のフランカー、ピーター・ラブスカフニ(30)。居住3年で代表資格を得ると、W杯前の初の代表戦でゲーム主将を任された。力強いプレーでチームを束ね、試合ごとに存在感は高まる。

 サモア戦。股関節に不安を抱える主将のリーチをプレーに専念させたいという理由で、ラブスカフニは2戦連続でゲーム主将を務めた。ボールを持って前進した距離はFW最長の44メートルに達し、首脳陣が決めるチームMVPに選ばれた。「(リーチと2人の)リーダーシップだけで勝利したわけではない。チーム全員で準備し、勝利に貢献した」と謙虚に語った。

 189センチ、105キロの屈強な体。ロシア戦では相手から球をもぎとり独走トライを決め、開幕戦の重圧に苦しむ仲間を勇気づけた。南アフリカ出身らしい当たり強さが持ち味だ。

 2015年にスーパーラグビー・ブルズの一員として親善試合のために来日。これをきっかけにクボタに移籍した。日本代表を志したのは前回W杯で母国を破ったチームに刺激を受けたから。今年に入り代表合宿に参加し、デビュー戦となる7月のフィジー戦で「(高いレベルでの)経験値がある」(ジョセフヘッドコーチ)と、さっそくゲーム主将を託された。

 黙々と練習に打ち込む姿に、ナンバー8姫野は「勤勉で真面目。きつい時も率先して前に出てくれる」。自ら周囲に溶け込もうとする振る舞いでも信頼を得る。試合前に歌う君が代は「何度も練習し、完全にマスターした」という。(能田英二)