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 11日は東日本大震災から8年7カ月の月命日だ。山形県内には東京電力福島第一原発事故を逃れ、主に福島県から避難してきた人たちが約1800人(今月時点)暮らす。避難が長期化する中どう支えていくか、支援者は模索を続けている。

 山形市内で7日、県内の避難者を支援する人たちが意見交換する会合があった。集まったのは、NPO法人や社会福祉協議会など「やまがた避難者支援協働ネットワーク」参加団体のメンバーら約40人。時間の経過とともに避難者一人ひとりの課題が複雑になるなか、解決を探る手立てを考えた。

 元県社協事務局次長で、社会福祉士の柴田邦昭さんが「避難者の方々が地域で安心して生活するために」と題して基調講演。「時間の流れの中で避難者のニーズは変わる。支援者は最終的な落としどころをイメージしてほしい」と語った。

 その後、参加者はグループに分かれ「支援のゴール」について話し合った。「(避難者が)定住か帰還か決意した時」とする意見が挙がる一方、「一度帰還しても故郷になじめず、山形に戻る人もいる」「もう自立できると思っても、次々問題が出てくる」など、「ゴール」が見えないという意見も多くあった。

 県が、2011年の東日本大震災や福島第一原発事故で山形県内に避難している人を対象に実施したアンケートでは、回答者の7割強が県内への定住か、当面は住み続けたいという意向を示した。前年度に比べて微増し、帰還を希望する避難者は減っていることがうかがえる。

 県は支援に役立てようと、調査を年1回実施している。今年は、7月時点で住所を把握している避難者623世帯に郵送調査を実施。うち10世帯分は返送されたため、届いたのは613世帯と判断。4分の1の156世帯が回答した。

 今後については「県に定住したい」が4割、「もうしばらく山形で生活したい」が約3割で、合わせて回答者の7割強が県内にとどまる考えを示した。

 避難生活で困っていることを尋ねたところ、「生活資金」が約6割で最多。「健康」が約5割、「住まい」が3割台で続いた。また、7割弱の人が「疲れやすい」「眠れない」など心身に何らかの不調を訴えた。今後期待する支援は「住宅に関すること」が約3割で最多だった。

 前年度の回答率は約3割で、低下傾向にある。県復興・避難者支援室は「回答率の低下は、避難者の方々の生活の落ち着きが背景にあると思われる。今後もきめ細かな支援を続けていきたい」としている。(星乃勇介)