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 自民党の甘利明・税制調査会長が朝日新聞などのインタビューに応じ、経済成長を重視する税制改正をめざす考えを示した。安倍政権下で存在感が薄れた党税調に対する首相官邸の影響力が、さらに強まる見込みだ。財政再建を進めたい財務省などからは警戒の声も上がる。

 甘利氏は今後の税制改正の方向性として「安倍内閣の基本は成長なくして(財政)再建なしだ」と指摘。「首相の任期はあと2年。予算の構造と税制を含めて、日本経済をイノベーティブ(革新的)な構造にしていくことが課題だ」と強調した。

 具体的に挙げたのは、企業の内部留保や個人の貯蓄を投資に誘導することで経済成長を促すことや、後継者不足に悩む中小企業を第三者が事業承継する際の税優遇など。また、勤務年数が長いほど優遇される退職金制度について、人材の流動性を高める妨げになるとみて、見直しの議論を始める考えも示した。

 税制に精通した専門家が取り仕切る党税調は、かつて首相も容易に口を出せない「聖域」と呼ばれた。だが、安倍政権は人事に介入するなどして影響力を拡大。今回、経済産業相や経済再生相を歴任し、アベノミクスの旗振り役も務めた安倍晋三首相側近の甘利氏がトップに就いたことで、官邸との一体化がさらに進みそうだ。

 こうした状況に神経をとがらせるのが財務省だ。野田毅氏ら旧大蔵省出身者が多かった歴代税調会長は、財務省と連携して財政再建を重視してきたからだ。

後半では甘利氏のインタビューのやりとりを紹介します。

 「金持ち優遇」との批判が強い…

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