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 香港のデモに対して、米プロバスケットボール(NBA)の人気チームの幹部のツイートが、中国と米国の政治家をも巻き込む大騒動に発展している。異文化の架け橋となるべきスポーツが、民主主義や表現の自由か、それとも、巨大マーケットの利益優先かという問題で揺れている。

 問題のきっかけは、NBAの強豪チームで、中国でも人気の高いヒューストン・ロケッツのダリル・モーリーGMが4日、「自由のために戦おう」「香港と共に立ち上がろう」などと書かれた画像をツイートしたことだ。

 これに対し、中国バスケットボール協会は6日、不当な発言だとして反発。ロケッツとの協力関係の一時中止に踏み切った。

 米メディアによると、中国国営放送と、NBAがメディア・パートナー関係を結ぶ中国のIT大手「テンセント」は、ロケッツ戦を中国内では放映しない方針という。テンセントは今後5年間で15億ドル(約1600億円)の契約をNBAと結んでいる。シーズン中の試合の生中継やオンデマンド配信、動画番組などを中国のファンに提供する計画だ。

 ロケッツは中国でもっとも人気のあるチームだ。中国の伝説的なバスケット選手、姚明氏(39)が所属していたからだ。229センチの姚氏は2002年のドラフトで全体1位指名でロケッツに入団。オールスターにも8度選ばれ、姚氏の背番号「11」は、ロケッツの永久欠番になっている。姚氏は現在、中国バスケ協会の会長を務めており、今回の批判声明を出した責任者でもある。

 姚氏の活躍もあり、バスケットボールは中国の人気スポーツの一つで、8月末には男子W杯も開かれ、習近平(シーチンピン)国家主席が開幕式に出席した。中国のSNS上には「バスケは大好きだが愛国に勝るものはない」「ロケッツを応援し続けるためにも、モーリー氏を解雇してほしい」などのコメントが並んだ。

 この反応に、NBAとロケッツは当惑した。

 米メディアによると、昨シーズ…

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