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 NPO法人「日本アレルギー友の会」が創立50周年を迎えた。27日、東京都内で記念講演会を開く。アトピー性皮膚炎や食物アレルギー、気管支ぜんそくなど、アレルギーにかかわる病気に悩んでいる人は多く、年々関心が高まっている。アレルギー疾患をめぐる、これまでと最近の動き、患者会の役割について、理事長の武川篤之さん(70)に聞いた。

 会は1969年に立ち上がり、患者や家族の電話相談を受け付けたり、講演会を開いたりし、アレルギーにかかわる病気の患者家族の悩みや課題を発信してきた。

 日本人の2~3人に1人は何らかのアレルギー疾患を起こすとされ、乳幼児から高齢者までその症状もさまざま。いまや「国民病」ともいわれるようになった。対策を進めるための「アレルギー疾患対策基本法」は2015年に施行され、拠点病院の指定などが進んでいる。

 「患者や家族からの相談はなくならず、社会の関心は高くなっている」と武川さんは話す。

 武川さん自身も、ぜんそくの患者だ。46歳で、発病した。「成人ぜんそく」といわれ、小児のぜんそくよりも治療が難しいことで知られる。

 ただ、ぜんそくを例にとっても、治療の進歩は著しいという。かつては国内で年間1万人以上の患者が亡くなっていたが、1990年代に入って吸入ステロイド薬が普及し、症状がないときから使う「予防的治療」の重要性が認識されるようになった。発作で救急搬送される人も亡くなる人も激減した。とはいえ、いまも年間千~2千人の患者が亡くなると報告されている。

 「症状をコントロールできる人が増えた一方、それでもコントロールできない難治性の患者さんの抱える悩みや孤立感は高まっている」と課題を語る。

 アトピー性皮膚炎、食物アレルギーのほか、ここ数年は花粉症などへの関心も広がっている。こうした病気にかかわる遺伝子のはたらきを調べ、治療への応用をめざす「ゲノム医療」も研究が進んでいる分野だ。

 「AIや5Gなど、テクノロジーが医療を変えていく未来にも関心をもっている。でも、どんなに医療が進歩しようと、患者側に立ちながら、医療側へと橋渡しをする患者会の役割は変わらないと思う。きちんとした相談体制をつくれるよう、今後も取り組みを進めていきたい」と話す。

 講演会は27日午後1時から、東京都千代田区のアキバプラザ5階「アキバホール」。「アレルギー疾患のゲノム医療への期待と挑戦」と題して、玉利真由美・東京慈恵会医科大学教授が話すほか、アトピー性皮膚炎について加藤則人・京都府立医科大学教授、食物アレルギーについて海老澤元宏・国立病院機構相模原病院臨床研究センター副センター長、気管支ぜんそくについて大田健・結核予防会複十字病院院長が話す。

 無料。申し込み、問い合わせは同会(03・3634・0865)へ。火曜、土曜の午前11時~午後4時につながる。電子メール(j―allergy@nifty.com)でも受け付ける。

 詳細は同会のホームページ(http://allergy.gr.jp/別ウインドウで開きます)へ。(武田耕太)