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 社会を良くしたい。そんな志を抱き、ビジネスから転じて公益活動に飛び込む中国人が増えている。豊かになったが、多くの社会問題は置き去りのまま。その解決にやりがいを感じているようだ。(昆山=冨名腰隆)

甲状腺に腫瘍「この人生に価値はあるのか」

 上海にほど近い江蘇省昆山市。小学校の運動場わきに真新しい小屋がある。「昆山昱庭公益基金会」の発起人、銭軍さん(42)が誇らしげに言う。「我々が開発したトイレです。においが全くないでしょう?」

 追求したのは清潔さだけではない。し尿は下水に流さず浄化槽で無害化処理し、できた肥料で児童が園芸に取り組む。

 くさい、汚いと嫌われてきた学校トイレの環境改善と、循環型社会を学ぶ機能を兼ね備えたシステムだ。清華大学と共同で取り組んだ銭さんは、普及を目指し複数の学校で試験を重ねる。

 昆山の農村育ちの銭さんは2001年に大学を卒業後、起業した物流会社やベンチャーキャピタルで財をなした。ところが11年、甲状腺に腫瘍(しゅよう)が見つかる。幸い良性だったが、心に変化をもたらした。「この人生に価値はあるのか。社会のためにやれることがまだあるはずだ」

 ビジネスの一線を退き、大学で公益活動を学ぶうち、トイレの世界に出会った。

 「ロケットが宇宙へ飛び、潜水…

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