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 昨年9月の北海道胆振東部地震の直後に起きた道内全域の停電(ブラックアウト)で宿泊キャンセルが相次いだとして、「知床第一ホテル」(北海道斜里町)が北海道電力に対し、4357万円の損害賠償を求める訴訟を札幌地裁に起こしていたことがわかった。

 北電によると、ブラックアウトの責任を問い、北電に損害賠償を請求する訴訟は初めてという。提訴は今年8月9日付で、北電は今月9日にあった第1回口頭弁論で請求棄却を求めた。

 訴状などによると、世界遺産・知床にある知床第一ホテルは自家発電による非常用電源を備え、ブラックアウト後も営業を続けることができた。しかし、停電で交通機関が止まってホテルへの移動手段がなくなったことなどから、地震が起きた9月6~30日に3624人分の宿泊キャンセルが発生。前年の同時期の約12倍だったという。ホテルが震源から約300キロ離れていることも踏まえ、キャンセルは地震ではなくブラックアウトが原因だと主張している。

 ホテル側は、北電が地震で停止した苫東厚真火力発電所(計165万キロワット)に道内の電力需要のほぼ半分を依存していたことを問題視。他の発電所の割合を増やすといったリスク分散などを怠ったことで、国内初のブラックアウトを引き起こしたと主張。北電の責任を追及する構えだ。

 北電は朝日新聞の取材に「当社の設備形成やその運用が不適切ではなかったと裁判所に理解いただけるよう主張を十分に尽くして参りたい」とコメントした。

 ブラックアウトをめぐっては、…

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