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 台風15号が千葉県を直撃してから、9日で1カ月がたった。同県市原市の住宅街では、ゴルフ練習場の鉄柱が倒壊したままで、重みで損壊が広がる家も。台風19号が迫る中、住民たちは不安を募らせている。富津市などでは今も停電が続く地域がある。

 「家が壊れていく。失望、あきらめですね」。市原市のゴルフ練習場の鉄柱が自宅に倒れ込み、20代の次女が重傷を負った坂本高志(たかし)さん(53)は悔しそうに語った。

 9月9日未明は夜勤中だった。「ビビビー」。市の土砂災害警報で携帯電話が鳴り、家が心配になった。「雨戸ちゃんと閉めた?」午前3時半ごろ、自宅の1階で寝ていた妻に電話をかけた。

 妻が2階で寝ている次女の様子を見にドアを開けた時だ。「ドーン」。轟音(ごうおん)と共に鉄柱が家を割って、めり込んだ。妻は屋根材が散乱する中、はうようにして次女の元へ。

 次女が鉄柱とベッドの間に挟まれていた。身動きがとれず、声もほとんど出せない。天井は裂け、激しい雨が降り注ぐ。看護師の妻は手を握ったが、次女の意識は次第に遠のいていった。

 消防が到着したのは倒壊から約2時間後。空は明るくなっていた。エアジャッキで鉄柱を少し持ち上げ、6人がかりで次女を引っ張り出した。倒れた電柱や電線が道路をふさぐなか、担架で救急車に乗せられた。

 一命は取り留めたものの、診断は肺挫傷と低体温症。「命を落としてもおかしくなかった」と坂本さんは言う。今は、市が無償で提供する住宅に家族4人で生活しながら、毎日、家を見に戻っている。鉄柱は家の真ん中に深く沈み込んだままだ。1階の天井もはがれ落ち、壁にはひびが入っている。「またこの家に住めるのか……。今は考えられない」

 倒壊で十数軒が被害を受け、今も13本の鉄柱が横たわっている。ひしゃげた車や、垂れ下がった電線も発生当時と変わっていない。住民によると、屋根が壊れた家は家財道具が雨ざらしで、天井や壁にカビが広がっているという。撤去や自宅再建の見通しが立たない中、住民たちは不安な日々を過ごしている。

 「この1カ月、放置状態ですよ…

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