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 リチウムイオン電池の開発に貢献した研究者に与えられた今年のノーベル化学賞で、3人の受賞者枠に届かなかった日本人がいる。電池の正極にコバルト酸リチウムを使うことを最初に思いついた、東芝エグゼクティブフェローの水島公一さん(78)だ。

 東京生まれ。親族に研究者が多くいた「理系一族」だった。「物理は筋が通っていて面白い」と選んだ東大物理学科を1964年に卒業。物質の性質を調べる物性物理学を専攻し、69年からは東大助手となった。

 電池の研究をしたのは、旭化成の吉野彰さん(71)とともに化学賞に決まった米テキサス大のジョン・グッドイナフ教授(97)に招かれ、英国のオックスフォード大に渡った77年暮れからの2年間だけ。東大での物理の研究に行き詰まり、体調も崩していた。「気分転換と療養を兼ねていた」という。

 オイルショックからまもない時…

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