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 来年の東京五輪を前に、テコンドー界が揺れている。五輪をめざす選手たちの多くが強化合宿をボイコットしたことで、全日本テコンドー協会との対立が表面化した。両者の溝は、なぜここまで深まったのか。根本的にはどんな問題が横たわっているのか。背景には、内部対立と混乱を繰り返してきた国内テコンドー界の歴史もある。(中小路徹、塩谷耕吾)

 混迷の直接的な引き金は、強化指定選手たちの間で、かねて同協会の強化体制への不満が鬱積(うっせき)していたことだった。

 トップ選手でも、海外遠征では高い自己負担金が発生する。「お金を借りて行ったこともある。みんな、ギリギリ」と男子80キロ級の江畑秀範(スチールエンジ)。国際大会などの経費は日本オリンピック委員会(JOC)が競技団体に3分の2を補助する仕組みになっているが、今年5月の世界選手権(英国)の負担金は1人当たり、17万5千円にのぼった。選手より多い人数のスタッフが同行しており、負担金がどう使われているのかが明らかにされず、不信感は増した。

 月1回、岐阜県羽島市で開かれる強化合宿に対しても反発は大きかった。「みんな、合宿には行きたがらない」と、江畑。合宿は、集まる必要のない体力トレーニング中心。人数が少なく、組み手の練習相手もいない。そして、毎回、2万~4万円の自己負担金が請求される。それなら所属先で練習する方がいい、というのが本音だった。だが、事実上の強制参加。「参加可否の問い合わせは来るが、参加しないと『強化指定からはずす』と言われた」と江畑は話す。

 マネジメントもずさんだ。海外遠征でホテルに朝食が用意されず、選手たちが持ち寄ったクッキーで済ませたことがあったほか、練習場への移動のタクシーを選手たちが呼ぶことも少なくなかった。昨年8月のモスクワGPでは協会内のメール連絡の不手際で、出場を希望した選手2人がエントリー漏れした。

 指導内容にも疑問符がつく。「…

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