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 非常に強い勢力を保つ台風19号が、12日にも本州を直撃する見通しとなっている。先月の台風で大きな被害を受けた千葉県や、大規模停電の復旧に追われた東京電力などは警戒を強めている。3連休初日の上陸に、鉄道各社は相次いで計画運休の可能性を示し、開催中のラグビー・ワールドカップ(W杯)も初の試合中止に追い込まれた。

 約1カ月前に台風15号で深刻な被害が出た千葉県南部。いまだに屋根がブルーシートに覆われたままの家屋が多く、再来する暴風に備えてシートを固定するなどの対応に追われている。

 「ブルーシートはもう飛んでいってしまうと、あきらめている。窓が割れるのだけでも防げたら」。鋸南町岩井袋地区で、自宅の雨戸を木材で固定していた男性(64)は額の汗をぬぐった。同じ地区で一人暮らしの渡辺久子さん(78)は「前回の片付けだけで精いっぱい。体がついていかない」と嘆く。

 館山市布良(めら)地区の漁師、須藤利和さん(65)は、伊勢エビ漁船をロープで固定した。被災以来、1週間ほどしか漁に出られていない。「やれる準備だけして、それでだめならしょうがない。商売道具だから船だけは無事でいてほしい」

 台風15号による大規模停電で行政機能がマヒした南房総市や鋸南町などに対し、県は初動段階で職員を派遣せず、批判を浴びた。今回は台風19号が最接近するとみられる12日の前日夕までに、全54市町村に情報連絡係の職員を2人派遣することを決定。電話回線が使えない場合に備え、衛星電話を持たせる。停電や断水に備えて事業者との連携を密にすることも再確認した。森田健作知事は12、13両日は県庁に待機して指揮をとる方針で、9日の災害対策本部会議では「再び停電や断水の発生が懸念される。本庁と出先機関が一体となり、あらゆる事態に即応できる態勢を確保して、万全とすること」などと職員に指示した。

 県の地域防災計画は、市町村の…

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