若い頃のつまずきが、人生後半の不安へと直結する。必死になって現在の生活を立て直しても、老後の暮らしを想像するだけで、怖くてたまらない。そんな若い女性たちがいま、増えている。
暗黒の20代だった。ふりかえって、ナオさん(35)はそう思う。
大学に進学後、友人たちと関係をうまく築けなかったことが始まりだった。通学に1時間以上かかったこともあり、半年経たずに学校へ行けなくなった。
時給900円ほどでハンバーガーショップや居酒屋で未明までアルバイトをした。手に職をつけたいと考え、働きながら医療事務の職業訓練校に通ったが、両立できずに体調を崩した。
一日中、家にいて部屋から出られず、音楽を聴いたり、本を読んだりして何年も過ごした。母子家庭で長女だったこともあり、働かないことを家族からも責められた。
実家から離れ、生活保護を受けて、徐々に立ち直りのきっかけをつかむことができた。今は福祉事業所での商品販売など、非常勤の仕事を掛け持ちしている。低賃金ながら一定の収入もあり、生活保護から抜けることができた。
今は仕事が楽しく、毎日が充…
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