[PR]

 「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが10日に発表した2019年8月期決算は、売上高が前期比7・5%増の2兆2905億円、本業のもうけである営業利益は9・1%増の2576億円、純利益は5・0%増の1625億円となり、いずれも過去最高を更新した。

 同社は海外に力を入れており、中核のユニクロ事業で海外分の営業利益が初めて国内分を上回った。海外分では、売上高が1兆260億円(14・5%増)で、初めて1兆円を突破。営業利益は1389億円(16・8%増)だった。一方、国内分は売上高が8729億円(0・9%増)、営業利益は1024億円(13・9%減)と伸び悩んだ。

 海外のユニクロ事業では、売上高の約半分を中国や香港、台湾で占める。今月にはインドに1号店を出店。ベトナムにも12月に進出する予定だ。ただ約200店を展開する韓国では、日韓関係の冷え込みや不買運動の影響で、減収減益になったという。柳井正会長兼社長は記者会見で「(関係悪化が)ずっと続くことはないと思うので、戦略の変更は全く考えていない」と述べた。

 一方、国内では今月からの消費増税が業績の足を引っ張るおそれもある。前回の増税時は、価格転嫁に加えて、コスト増などを理由に実施した値上げが売れ行き不振を招き、後で値下げ戦略に転じた。今回の対応について、岡崎健・最高財務責任者(CFO)は「財布のひもが固くなることが予見される。価格についてどうこうとは考えていない」と述べ、増税分の転嫁だけにとどめる考えを示した。(佐藤亜季)